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A Muse Never Drowns ミューズは溺れない
Synopsis
生き方の多様性をスクラップ&ビルドで描く瑞々しい青春映画
Director Profile
淺雄望
- キャスト
- 上原実矩、若杉凩
- 監督
- 淺雄望
- 脚本
- 淺雄望
- 海外窓口
- 淺雄望
- 元町映画館 髙橋勲
- 代表
新鋭の淺雄望監督の長編デビュー作。人生はスクラップ&ビルトであることを多彩に表現している。
青春真っ只中の登場人物たちが自身のアイデンティティーに向き合い、相手に対して歩み寄る姿は一見小さいことに思えても、
社会を変える大きな一歩になるのではないか。
鮮烈で瑞々しい数々のショットの中から心に残るシーンを一つ。美術の授業で主人公が白い紙にためらいがちにデッサンを描く手が大きく映る。
人生(もちろん映画製作も含めて)のいろんな場面において最初に一本の線を引くことの困難、手の戸惑いや震えが観る者の心に響く。
淺雄監督のそれらのショットは観る者の感覚へストレートに訴えるけれども、理知的な熟慮を促すようにも思える。
それは彼女がいろんな様々なことを考えに考えて映画を撮っているからではないだろうか。
何はともあれまずはこの作品『ミューズは溺れない』を是非ともご覧ください!
- 淺雄望
- 監督
才能あるキャストとスタッフに恵まれた『ミューズは溺れない 』は、2019年の夏にクランクインし、コロナ禍で一時中断ののち、2021年に完成した。2年の歳月をかけた結果、登場人物たちの心の成長とともに、世界が変化していく過程をカメラに収める事ができたように思う。
本作では様々なセクシュアリティーをもつ登場人物が、それぞれの思いを打ち明け、互いを認め合う。背景にあるのは、「各々のセクシュアリティーは簡単に線引きできずグラデーションにみちている」という考えだ。登場人物たちは、絵や船の造形物を制作するために線や色を重ね、破壊と創造を繰り返しながら、自身と、他者と、そして世界と向き合おうとしている。
ものづくりによって心が解放され自由なイマジネーションが湧き上がる高揚感、それを他者と共有する喜びを表現するために、効果音が絡み合う音楽表現、空間を飛躍させる映像表現に挑戦した。劇中で制作される絵画、造形作品のいずれもが魅力的な点にもご注目いただきたい。