きみの鳥はうたえる - JFF+ INDEPENDENT CINEMA 2023

And Your Bird Can Sing きみの鳥はうたえる

Synopsis

函館とそこに生きる若者を映した青春ドラマ

佐藤泰志の同名小説の舞台を東京から現代の函館に移して映画化した青春ドラマ。書店で働く“僕”は失業中の静雄と同居。そこへふとしたきっかけで関係を持った同僚の佐知子が毎日のように訪れ、3人は毎晩酒を飲み、クラブへ行き、遊ぶようになる。“僕”と佐知子は恋人のようにふるまいながらもお互いを束縛しないでいた。函館出身の作家、佐藤泰志の本と出会い、『海炭市叙景』を映画化に導いたシネマアイリスが、開館20周年記念作品として製作。オール函館ロケにこだわり、市民がキャストやエキストラとして出演、撮影時の炊き出し、ロケハンの情報提供などを行った。函館の町とそこに住む人々と共に歩み続けるシネマアイリスお勧めの一本。

Director Profile

三宅唱

1984年生まれ。北海道札幌市出身。初長編作品『やくたたず』（10）を発表後､2012年に劇場公開第1作『Playback』を監督。2022年監督・脚本を務めた映画『ケイコ目を澄ませて』は高崎映画祭最優秀作品賞、毎日映画コンクール日本映画大賞と監督賞、キネマ旬報ベスト・テン日本映画作品賞などを受賞した。最新作は和田清人との共同脚本の監督作品『夜明けのすべて』（2024年公開予定）。

キャスト: 柄本佑、石橋静河、染谷将太
監督: 三宅唱
脚本: 三宅唱
海外窓口: 株式会社SDP

函館市民映画館シネマアイリス　菅原和博: 支配人

シネマアイリスの開館20周年を記念して製作。2018年に公開された佐藤泰志原作によるオール函館ロケ第4作。
監督は本作が初商業映画となる新鋭三宅唱。原作は東京郊外の学生街を舞台にしているが、撮影地を函館に移し、ありふれた地方の町での「今の青春」をリアルに活写した。
登場人物の心模様を、クローズアップと視線の動きで一瞬の永遠として捉えた。
3週間の撮影期間スタッフ・キャストは函館に長期滞在し、スタッフは地元に根づき、俳優はこの町で役を生きているようだった。
クラブでの石橋静河の解放感に満ちたしなやかな踊りに注目してほしい。

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Theater Information Theater Information

三宅唱: 監督

この場をお借りして改めて、原作者である小説家の佐藤泰志さん、並びに製作である函館シネマアイリスの菅原和博さんをはじめとする函館の皆さんに、心から感謝申し上げます。世界中で映画館が次々と閉まっていくような時代において、市民映画館が自ら映画を生み出すという挑戦の意義を、ますます大切なものとして感じています。それはまるでこの映画のタイトルの意味を実践するかのようで、佐藤泰志さんが描いた主人公たちの生き方と重なるようにも感じています。大手プラットフォームとは異なる配信形式が、新たな映画の発見、新たな役者たちの発見、そして映画館体験の再発見につながることを願っています。